愛媛県教育委員会が運営する「メタサポキャンパス」でワークショップ開催(2025年12月19日)

2025年12月19日に今年最後のメタサポキャンパスでのワークショップを開催しました。

昨年から定期的に実施している、Kahoot!を使ったクイズ大会を行いました。参加者から事前にGoogleフォームを使って4択問題を集めています。今回は集まった43問の問題を使い、10問×3回と13問×1回、計4回のクイズを実施しました。

クイズは時事問題から愛媛県に関する問題、アニメやゲーム、テレビ番組に関する問題、さらにはメタサポキャンパスに集まるこどもたちやスタッフの皆さんに関する問題まで、集まった多様な問題をクイズ大会形式で楽しみました。「絶対にわからないだろう」という超個人的な問題が出てくると、チャットからもテキストでの叫び声が聞こえてきます。

ゆっくりと4回のクイズ大会を楽しんだ後は、追加の問題作成と、作りたてのクイズを使った最終クイズ決戦を行いました。実施できなかったクイズは、次回のワークショップに持ち越すことにしました。今回のワークショップで生まれたクイズは、事前作成のものを含めると合計71問になりました。次回のクイズ大会では、カテゴリに分けてクイズを募集してみるなど、参加者からのアイデアも出てきました。

Scratchの開発者であるマサチューセッツ工科大学(MIT)のミッチェル・レズニック教授は、「つくること」を通じた学びのサイクルとして、Creative Learning Spiral(創造的な学びのサイクル)を提唱しています。Imagine(想像する)– Create(つくる)– Play(あそぶ・試す)– Share(共有する)– Reflect(ふりかえる)から、再びImagineへとサイクルはつながっていきます。

クイズ大会も、最初は私のほうで用意した問題を試すことから始めました。その後、ワークショップ前に自分たちで問題を作り、ワークショップで遊んでみて、自分のクイズを共有します。出題されたクイズへの参加者の反応や回答状況からふりかえり、次の問題づくりに取り組む。1時間のワークショップではありますが、Creative Learning Spiral(創造的な学びのサイクル)が、ワークショップの中でも生じていたのかもしれません。

ワークショップ後には、メタサポキャンパスの運営に関わる先生方に、卒業研究で「学校外の子どもの居場所づくり」をテーマに研究しているゼミ生のインタビューにご協力いただきました。私自身も学生の横で、インタビューを聞かせていただきました。

メタサポキャンパスに関わらせていただき、今年で3年になります。メタバース上でのこどもたちへの支援など、ワークショップ実践を通じて学ぶことは多いのですが、私にとってもう一つ大きな学びとなっているのが、先生方のこどもたちへの声かけです。
声かけの内容やタイミングだけでなく、言い方や言い回し、抑揚など、声かけのすべてを、いつもこっそり学ばせていただいています。もちろん先生によって違いはあるのですが、その一方で、どこか共通する点もあるように感じていました。インタビューの最後に、私からも、以前から気になっていたこの点について尋ねてみました。

声かけに関する特別な研修は行っていないそうですが、先生方は近くに座り、ヘッドセットをつけてこどもたちの支援をしています。お互いにお互いのこどもたちへの声かけを日常的に聞いており、それが影響しているのかもしれない、とのことでした。
教師一人の教室ではなかなか難しい、こどもへの支援を通じた先生同士の学びも、メタバース空間では生まれやすいのかもしれません。

そして毎回のワークショップで、先生方の声かけを聞きながら、私自身も知らない間に真似をしています。あらためて、学びの機会をいただいていることへの感謝の気持ちを強くした、ワークショップとインタビューとなりました。

本年も貴重な機会をいただき、ありがとうございました。

来年もどうぞよろしくお願いいたします。

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