2月15日と16日に、八王子市の特別支援教室でワークショップを実施しました。この学校での実施は2回目になります。今回はじめて体験する子どももいますが、多くの子どもたちにとっては2回目の製作体験となります。いずれもコンピュータを使ったおもちゃづくりです。ブロックや身のまわりにあるもの、工作材料とコンピュータを組み合わせて、自分の好きな作品をつくります。
今回はツールとして、PICO CricketとProgrammable Batteryを使って、2日間で計6回のワークショプを実施しました。
2月15日
2-3時間目(9:10-10:45)PICO Cricket : 4-6年生
4-5時間目(11:00-12:35)Programmable Battery : 2-4年生
6時間目(13:45-14:30)Programmable Battery : 6年生
2月16日
1-2時間目(8:20~9:55)Programmable Battery : 1-2年生
3時間目(10:00~10:45)Programmable Battery : 3-4年生
4-5時間目(11:00~12:35)PICO Cricket : 4-6年生
今回もリモート越しに、活動をしながら、先生と他の児童と、そして作品と自分に向けて話している子どもたちの元気な声が聞こえてきます。
2/26 1-2時間目のワークショップで、作品づくりがはじまった直後5分間の、ある児童の声に着目してみました。
—
もうつくってもいい?
これもあるし
これであとはマジックは?
こないだのやつは?
ねーどうしよう
これってどうやってつくるの
ああ間違えた
どうするの
これ、これにつける
前のと同じようにしたいけど、どうするの
こないだ作ったやっててどんな感じだったっけ
先生、こないだの壊しちゃった?
あー
でもこんな風だったな
マネキンがこわいよー
これってどうやるの?2個あるの。
あと2枚?
できた。そしてこれは動く。
先生助けて。誰か助けて。
どうやってやるの?
つけったっけこの色?
できたできたできた
少しだけ
じゃあ次はねえ、タイヤかな。タイヤとこれ。
ね、こういうのでいいかな
こういうのでいい?
ほらこんな風
あ、まって、後ろ向きに走ってる、後ろ向きに行ってる
これ逆
そしたら、あ、できた
—
5分間という短い時間のなかで、前回つくった作品を思い出しながら、計画をたて、作品を組み立て、試して、見せて、そして次のステップへと進んでいく様子が伺えます。
まさにScratchやCricket, Octostudioを開発したMITメディアラボ Lifelong Kindergarten 研究グループのMichel Resnickが提唱する創造的な学びのサイクル(Creative Learning Spiral) が起きていたことが、子どもの声からも確認できます。
Imagine (想像) – Create(つくる) – Play (試す、遊ぶ) – Share (共有する) – Reflect (振り返る)
声だけを追っていますので、声になっていない、もっと沢山ののCreative Learning Spiralが、教室中の、それぞれの子どもたちに起きているはずです。個人のなかだけでなく、お互いにお互いのCreative Learning Spiralを刺激しながら。長いスパンと短いスパンのCreative Learning Spiralが入り混じっているかもしれません。
ワークショップで起きていることの全容を明らかにしたい気持ちにもなりますが、、、
もっと個々の活動を丁寧にみながら、子どもたちのCreative Learning Spiralをサポートする方法、仕組みを考えていきたいと思います。
参考文献: